Haptemic Awareness

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キャメロンの「忙しい世界で心のバランスを保つ」

   

ヨガの教えでは、明瞭で調和のとれた心が、私たちの自然な状態であり、ヨガの練習によってその状態に還ることができると言われています。もしその通りであるなら、なぜヨガを定期的に練習しても心のバランスを崩すことがあるのでしょう?

こんな禅の公案のようなテーマのキャメロン鎌倉WS2日目の講話は、数ヶ月前の、「ヒデ、今度はどんな話が聞きたい?」というメッセージから始まりました。その当時は、騒々しかった日本海辺りが前触れなく仲良しムードに変わったり、企業勤めからロルファーへの転向3年目にしてチャレンジ精神の衰えに気づいたり、週末ヨガ同好会の仲間が仕事をやめてヨガの講師に転身したりして、自分と周りの景色が激変していたので、

「実世界の大きな波の中で挑戦し平常心を保つための古代の知恵を」

という私からのリクエストに加えて、ヨガ同好会から集まったお題:

「ヨガの練習中に雑念がよぎる。自然な心身の動きと頭の働きとのバランスをどう取れば良いか」

AIが人間を超える日は来るのか」

を回答しました。

今回のテーマは、これらをもとに、キャメロン先生が膨らませた考察でした(3つ目のお題は却下されましたが)。


 

ヨガ・スートラの一節に、「ヨガは心の波を止滅することである」がある。心は川に浮かぶボートに例えることができる。ボートは揺れるものであり、波が来たことにまず気づくべきだ。ブッダは波が起きる原因は4つあると言った。外から来るもの、食べた物、今現在の心の反応、過去の出来事に対する心の反応の4つだ。ヨガの練習を深めると、ボートの微妙な揺れにも気づくようになる。そして、その波は自分が蒔いた種と同じものである。

では、実世界で(波に揺れるボート理論を)どう実践すれば良いか。バガバッド・ギータのクリシュナの例え話がわかりやすい。心には3つの性質がある。タマス(重い)、ラジャス(熱望から生じる動き)、サットヴァ(流れ込むような軽さ、バランス)。波が来ると、この3つのどこかに反響する。ヨガマットに乗った時、どの性質が今あるのかを自己観察してみよう。そして、まず、自分の中をきれいにする。次に、良い種を蒔く。良い種とは、自分が受け取りたい種のことだ。

クリシュナは、ヨガには2通りあると言った。一つは、仕事をしたり、家族を持ちながら実践する、日常生活のヨガ。二つ目は、僧侶のように社会生活から離れて実践する非日常のヨガ。クリシュナは、日常生活のヨガの方が高尚であると説いた。それを実践するための秘訣は、「自分が蒔いた種からできた果実を神に捧げる」と考えることだ。何か行動する時、見返りを期待しない。いつ、どのようにお返しが来るかは誰にもわからない。しかし、好き嫌いは持ったほうが良い。執着することと、自分の人生を選ぶこととは違う。例えば、庭に美しい花と毒草が生えているとしよう。その庭で時間を費やす時、毒草を抜いて美しい花を咲かせる草を植え続けると、何年も経つと美しい庭になるだろう。この美しさはすべて庭の中から生まれたもので、そこに居ると恐れを感じない(サットヴァの)状態になる。

生徒1)自分の好き嫌いがわからなくなることがある。そんな時、どうすれば良いか。

キャメロン)好き嫌いの感情が出て来るまで待てばよい。静かに自分に向き合えば、必ず出て来る。

 

生徒2)良い種を植えたつもりなのに、その結果にびっくりすることがある。

キャメロン)実は、良い悪いに違いはない。クリシュナの教えによれば、全然予期しないところからお返しが来るという。それは自分でコントロールできない。他人の行動には自分は責任はない。自分の行動のみに責任を持てば良い。

 

生徒3)お返しは前世から来ることもあるのか?

キャメロン)そう、カルマの法則だ。ブッダの最期には雷が光った。瞑想を習得した人は、カルマの種が昇華されて花が咲く時に出会えるかもしれない。そして、どんな種を蒔けばどんな世界が築けるかが判るようになる。

自分がどんな種を蒔けば良いか、考えてみよう。例えば、何かを学びたいのなら、自分が知っていることを教えれば良い。すると、先生が現れ、学びたかったことを早く習得できる。

*()は筆者の解釈です。


 

自分をきれいにして、自分が受け取りたい種を蒔く。見返りを期待しない。執着は持たず、でも、好き嫌いの気持ちには素直に従う。そして、自分が蒔いた種からできた果実は神に捧げる。これが、「忙しい世界で心のバランスを保つ」秘訣だとキャメロン先生は言う。

これだけ濃い内容を通訳付きで30分で語り、質疑応答を含めて1時間でぴったり終えたのには脱帽した。私は早速、ナチュデコでのランチ会で注文したキウイ・マフィンを全員にシェアして、この古代から伝わる人類の知恵を検証している最中である。

この2日間、正確な通訳をしていただいたMinaさん、遠くは京都から近くは町内から参加いただいたヨギーニ、自分の役割を進んで実行してくれたKulaの仲間たち、このブログの公開を快諾していただいたキャメロン先生、ありがとうございました。◼️

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